ついに10年の歴史に幕！4.7インチiPhone SE販売終了で中古市場に異変が起きる？

2025年2月20日、アップルが新型「iPhone 16e」を発表する一方で、長年親しまれてきた4.7インチの「iPhone SE（第3世代）」の販売終了を決定した。2014年のiPhone 6から約10年にわたって続いてきた4.7インチサイズのiPhoneの歴史に、ついに終止符が打たれることとなった。

小型iPhoneの終焉、新たな市場動向へ

iPhone SEシリーズは、コンパクトで使いやすい端末を求めるユーザーの間で根強い人気を誇ってきた。特に日本市場では、その取り回しの良さから多くのファンを獲得。横幅67.3mm、重量144グラムという軽量コンパクトなボディは、ポケッタビリティを重視するビジネスパーソンを中心に支持を集めていた。

新たに発表されたiPhone 16eは、iPhone 16の廉価版という位置づけながら、税込9万9800円からという価格設定。これにより、iPhone SEが担っていた6万円台の価格帯が空白となり、市場に大きな変化をもたらすことが予想される。

中古市場の活性化への期待

この状況を受け、中古スマートフォン市場に注目が集まっている。伊藤忠グループの「にこスマ」では、すでに第2世代iPhone SEが14ヶ月連続で月間販売数1位を記録。また、フランスのリファービッシュ品専門企業「バックマーケット」も日本市場での展開を強化している。

特筆すべきは、これまで中古市場の成長を妨げていた携帯キャリアによる「1円スマホ」施策の影響が、iPhone SE販売終了により軽減される可能性が高いという点だ。この変化は、中古端末市場のさらなる成長を後押しする要因となりそうだ。

Touch IDとケース互換性の価値

iPhone SEの特徴の一つであるTouch IDは、マスク着用時の利便性や慣れ親しんだ操作性から、依然として多くのユーザーに支持されている。また、iPhone 7以降の4.7インチモデルとケースの互換性がある点も、長年にわたって実用的な選択肢として評価されてきた要因だ。

今後の展望

調査会社のCounterpoint Researchによると、世界市場でのiPhone SEのシェアは2024年には1%まで低下していたという。しかし、日本市場における小型スマートフォンへの需要は依然として高く、この需要が中古市場やリファービッシュ品市場の活性化につながる可能性が高い。

アップルのエコシステムに慣れ親しんだユーザーの多くは、プラットフォーム移行に伴うコストを考慮し、中古iPhoneを選択する可能性が高いと予測される。今後、この動きが中古スマートフォン市場にどのような影響を与えるのか、業界関係者の注目が集まっている。

【執筆：ガジェットカフェ編集部】

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