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Xiaomi 15T Pro日本上陸、10万円台でペリスコープカメラは確かに魅力的

Xiaomi 15T Proが日本で正式発売されました。109,800円からという価格設定で、ペリスコープ望遠レンズとライカカメラを搭載。この組み合わせを10万円台で実現したのは、確かにインパクトがあります。

まず注目したいのは、5倍光学ズームのペリスコープ望遠です。これまで20万円クラスのハイエンド機にしか搭載されていなかった機能が、半額近い価格で手に入る。カメラ重視のユーザーにとっては魅力的でしょう。ライカとの協業も、単なるブランディングではなく、実際の色彩調整に活かされているようです。

MediaTek Dimensity 9400+の採用も興味深いです。Qualcommのスナドラ一辺倒だった日本市場で、MediaTekの最新チップがどこまで受け入れられるか。性能面では遜色ないはずですが、アプリの最適化やゲーミング性能で差が出る可能性もあります。

12GB RAMが全モデル標準というのは良心的です。最近のAndroidは8GBでも十分と言われますが、長期使用を考えると12GBあれば安心。1TBモデルが13万円を切るのも、大容量ストレージを求める人には嬉しいでしょう。

90W急速充電は実用的です。5,500mAhの大容量バッテリーを短時間で充電できるのは、忙しい日常では本当に便利。ただし、バッテリーの劣化が早くならないか、長期的な検証が必要です。

日本市場への本気度も感じられます。IPX8防水、おサイフケータイ対応、デュアルSIM(物理+eSIM)など、日本のユーザーが求める機能をしっかり押さえています。販売チャネルも家電量販店からMVNOまで幅広く、購入しやすい環境を整えています。

ただし、いくつか懸念点もあります。まず、Xiaomiのブランド認知度。日本では「中国メーカー」というだけで敬遠する人もまだ多いです。また、長期的なソフトウェアサポートがどこまで保証されるか。Androidのバージョンアップは何年続くのか、セキュリティパッチはどうか。これらの情報が不明確です。

アフターサービスも課題です。iPhoneなら全国のApple Storeや正規サービスプロバイダで修理可能ですが、Xiaomiの場合は限定的。故障時の対応に不安が残ります。

発売記念キャンペーンのポータブルフォトプリンタープレゼントは面白い試みですが、正直なところ使う人は限られるでしょう。それより本体価格を下げるか、充電器やケースなど実用的なアクセサリーの方が喜ばれたかもしれません。

競合製品と比較すると、Google Pixel 9(約12万円)やGalaxy S24(約13万円)あたりがライバルになりそうです。カメラ性能では互角以上、価格では優位、ただしブランド力とエコシステムで劣る、という構図です。

個人的な印象としては、「コスパ重視でカメラも妥協したくない」人には最適な選択肢だと思います。特に、望遠撮影を頻繁に使う人にとって、5倍光学ズームは大きな魅力です。子供の運動会や発表会、旅行での風景撮影など、望遠が活躍する場面は意外と多いですから。

一方で、「安心感」を重視する人には勧めにくいです。長期サポート、アフターサービス、リセールバリューなど、見えない部分での不安が残ります。初めてのAndroidという人にも、サポート体制を考えると躊躇します。

結論として、Xiaomi 15T Proは「分かっている人向け」の端末です。スペックと価格のバランスを理解し、リスクも承知で購入できる人なら、満足度の高い買い物になるでしょう。逆に、「みんなが使っているから」「安心できるメーカーがいい」という人は、素直にiPhoneかGalaxy、Pixelを選んだ方が幸せになれそうです。

10万円台でペリスコープカメラという新しい選択肢が増えたことは歓迎すべきです。競争が活発になれば、他社も価格を見直さざるを得ません。その意味で、Xiaomi 15T Proの日本投入は市場にとってプラスになるでしょう。

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