サムスンの新型折りたたみスマホが、アメリカで予想以上に売れまくっている。Galaxy Z Fold7がシリーズ史上最高の予約数を記録し、Z Flip7と合わせた予約数は前年比25%増、通信事業者経由だと60%増という驚異的な数字だ。これはもう「折りたたみスマホが普通の選択肢になった」と言っていいレベル。
薄くなって、カメラも良くなって、ついに「欲しい」と思えるレベルに
店頭での反応を見ていると、やっぱり薄型化とカメラ改良の効果が大きいみたい。実際に触った人が「あ、これなら使える」と感じているのが売上に直結している感じ。
特に注目なのがカメラ。ある調査では機種変更時に最重視されるのがカメラ(30%の人が回答)という結果が出ているが、Z Fold7は2億画素のメインカメラを搭載。Galaxy S25 Ultraに匹敵する画質を実現している。
従来の折りたたみスマホは「面白いけどカメラがイマイチ」というのが定番だったが、ついにその弱点を克服してきた。
技術的ブレークスルー:薄型でも高性能カメラを実現
これまでサムスンの折りたたみスマホは、「薄くするとカメラ性能を犠牲にしなければならない」というジレンマがあった。でも今回、Galaxy S25 Edgeでも使われているより小型で高性能な部品を開発することで、この課題をクリアした。
Z Fold7のスペック:
- 折りたたみ時:8.9mm
- 展開時:4.2mm
- 6.5インチの広いカバー画面
中国メーカー(Honor、OPPO、Huawei)の薄型折りたたみスマホとようやく肩を並べるレベルに到達。これまで「中国メーカーの方が薄くて先進的」と言われ続けていたサムスンが、ついに追いついた感じだ。
発売後も勢いが止まらない
7月25日の発売後も好調は続いていて:
- 両機種の注文数:前世代比25%増
- Z Fold7単体:前年比50%増
これは本当にすごい数字。通常、話題性のある新製品でも発売後は勢いが落ちるものだが、むしろ加速している。
サムスンの偉い人も「転換点に到達」と自信満々
Samsung製品管理担当のDrew Blackard氏のコメントが印象的:
「折りたたみスマートフォンは転換点に達し、主流の選択肢になりつつある。第7世代となった今、もはや『従来型のバータイプか折りたたみ式か』というトレードオフはなくなった」
確かに、初代Galaxy Foldの頃は「面白いけど実用性は...」という感じだった。でも7世代目にして、ようやく「普通に使えるスマホ」のレベルに到達したということだろう。
色の好みが変わった:「無難な黒」から「個性的な色」へ
面白いのが、ユーザーの色の好みの変化。これまでZ Foldシリーズはブラックが圧倒的人気だったのに、今回はブルーシャドウが約半数を占めている。
Z Flip7でもコーラルレッドが25%のシェア。これって、折りたたみスマホが「ビジネスツール」から「ファッションアイテム」に変わってきた証拠だと思う。
「仕事で使うから無難に黒で」じゃなくて、「せっかくだから好きな色で」という感じに変わっている。
Apple参入の影響は?2026年に1999ドルで登場予定
JPMorganのレポートによると、Appleが2026年9月に折りたたみiPhoneを1999ドル(約30万円)で投入する予定らしい。皮肉にも、ディスプレイはSamsung Displayが提供するという。
でも、Appleの参入まで約1年の猶予がある。この期間でサムスンがどれだけシェアを拡大できるかが勝負だろう。
調査が示す「かさばる問題」の解決
今回の調査で、折りたたみスマホを買わない理由として15%の人が「端末がかさばる」ことを挙げていた。でも今回のZ Fold7は、この問題をかなり解決している。
6.5インチの広いカバー画面により、普通のスマホに近い操作感を実現。閉じた状態でも十分使えるから、「折りたたむ必要性」を感じない人でも満足できそう。
結論:ついに折りたたみスマホの「普及元年」が来た
7年かけて地道に改良を重ねた結果、ようやく「普通の人が選ぶスマホ」のレベルに到達した感じ。これまでは「ガジェット好きの玩具」という印象が強かったが、今回の売上を見る限り、本当に主流になりそう。
特に:
- カメラ性能の大幅改善
- 薄型化による実用性向上
- より広いユーザー層への訴求(色の多様化)
これらの要素が組み合わさって、ついに「転換点」を迎えたということだろう。
2025年は「折りたたみスマホ普及元年」として記憶される年になりそうな予感がする。サムスンが7年かけて育ててきた市場が、ようやく花開いた瞬間を目撃している気がする。
ガジェットカフェ編集部