サムスンがついに本気を出した。新型Galaxy Z Fold7とZ Flip7を触ってみて、率直に「お、これは違うぞ」と思った。特にZ Fold7は前モデルから24gも軽くなって215g、しかも初代から約48%も薄くなっている。中国メーカーに追いつかれっぱなしだったサムスンが、ようやく反撃に出てきた感じだ。
正直、最近のGalaxy Z Foldはマンネリ気味だった
思い返してみると、初代Z Foldは「うわ、未来だ!」って感じだったし、Z Fold2で実用的になって、Z Fold3で防水とおサイフケータイが付いた時は「完璧じゃん」と思った。でもZ Fold4以降は、なんというか「またマイナーアップデートか...」という印象が強かった。
その間に、Vivo X Fold3やOPPO Find N5みたいな中国メーカーの折りたたみがどんどん薄く軽くなっていって、正直「サムスン、大丈夫?」と心配になっていた。
実際に触ってみた印象:「軽い!薄い!」
で、今回のZ Fold7を実際に手にしてみると、まず「軽っ!」って声が出た。公称215gだが、体感でも明らかに軽い。開いた状態でわずか4.2mmって、もはやタブレットというよりノートくらいの薄さだ。
中国メーカーの薄型フォルダブルと並べても全然見劣りしない。むしろ「サムスンもここまでやれるじゃん」という感じ。
秘密は新しいヒンジ「Armor Flex」
この劇的な薄型化を可能にしたのが、新開発の「Armor Flex」ヒンジだ。従来は支持部と回転部が一体だったのを、分離構造にしたらしい。技術的な詳細はともかく、結果として薄くなって耐久性も保っているなら文句なしだ。
ただし、薄くなった代償でカメラの出っ張りが少し目立つようになった。Galaxy S25 Edgeみたいなデザインになっているが、これは好みが分かれそう。
Z Flip7も地味に良くなってる
縦折りのZ Flip7も、メイン画面が大きくなって、外側画面も3.5インチから4.1インチに拡大。ベゼルも細くなって、全体的に洗練された印象だ。
最近はmotorola razrの方がスタイリッシュという声もあったが、これで再び競争に戻ってきた感じ。
性能は及第点、ソフトは相変わらず充実
SoCはExynos 2400(Snapdragon 8 Gen 3相当)を搭載。Vivoの薄型フォルダブルが前世代チップを使っていることを考えると、これで十分だ。
ソフトウェア面では、外側画面でYouTubeが使えるようになったし、Good Lockアプリを入れればさらに多くのアプリが使える。このあたりの機能充実度は、やっぱりサムスンの強みだ。
犠牲になったものもある
ただし、薄型化のために諦めたものもある。最大の変更点は:
- S-Pen対応の廃止:筆圧検知対応のS-Penが使えなくなった
- UDC(画面内カメラ)の廃止:内側画面にパンチホールが復活
UDCの廃止は正直残念。せっかく画面がスッキリしていたのに、また穴が開いちゃった。
S-Penについては、手書きメモをよく使っていた人には痛手だろう。ただ、最近は音声入力やAIアシスタントが優秀になっているから、使い方次第では代替できるかも。
一方で改善されたこともある
閉じた状態の横幅が64.9mmになって、片手での文字入力が格段にやりやすくなった。これは地味だけど、日常使いでは結構大きな改善だ。
外観については、磨りガラス調でブラックは指紋が目立ちにくい。シルバーは少し目立つので、ケースを使わない派の人はブラックがおすすめ。
結論:「本能的に欲しい」レベルに到達
今回のZ Fold7とZ Flip7は、久しぶりに「あ、これ欲しいかも」と素直に思える出来栄えだ。特に軽量化と薄型化は、これまで折りたたみスマホを敬遠していた人にも刺さるはず。
S-PenとUDCの廃止は残念だが、それを差し引いても「ついに中国メーカーに追いついた」という印象。防水、おサイフケータイ、充実したサポート体制という日本での使いやすさを考えると、総合的にはかなり魅力的な選択肢になった。
サムスンが本気を出すと、やっぱり良いものを作るなあ、と改めて感じた。折りたたみスマホの普及が一気に進みそうな予感がする。
ガジェットカフェ編集部