OPPOの最高製品責任者Pete Lau氏が、Find X9 Proで撮影したサンプル写真を公開し、「モバイル画像品質の革命だ」と大胆な発言をしました。確かにスペックを見ると、かなり野心的な構成になっています。
まず目を引くのが200メガピクセルのペリスコープカメラです。HP5センサーで1/1.56インチ、F2.1の大口径レンズ、さらに望遠マクロまでサポートするという充実ぶり。メインカメラも50MPのLYT828(1/1.28インチ)、超広角も50MPと、全体的に高画素化が進んでいます。
特に興味深いのは、2MPのマルチスペクトルレンズを搭載している点です。これは通常の可視光以外の情報も取得できるセンサーで、より正確な色再現や特殊な撮影効果が期待できます。最近のスマートフォンカメラの進化は、単純な高画素化から、こういった特殊センサーの活用へとシフトしています。
ハッセルブラッドとの共同開発も継続しているようです。Find X8シリーズでも話題になりましたが、老舗カメラメーカーのノウハウをスマートフォンに活かす試みは、ブランド価値の向上だけでなく、実際の画質向上にも貢献しているようです。
ただ、「革命」という言葉は少し大げさかもしれません。確かにスペックは素晴らしいですが、最近のフラッグシップスマートフォンのカメラ性能は軒並み高水準です。iPhone 17 ProやGoogle Pixel 10 Pro、Galaxy S25 Ultraなど、各社とも独自の強みを持っています。
200MPのペリスコープカメラは確かに印象的ですが、実際の使用シーンでどれだけの違いを生み出すかは未知数です。高画素は細部の描写には有利ですが、暗所性能やダイナミックレンジ、処理速度などとのトレードオフもあります。
プロダクトマネージャーの周一寶氏が言及した「標準モデル用のイメージングアクセサリ」というのも気になります。業界初ということですが、外付けレンズやグリップのようなものでしょうか。スマートフォンカメラの可能性を広げる試みとして注目されます。
リーク画像と実際の状況に矛盾があるという話も興味深いです。最終的な製品仕様はまだ確定していない可能性があり、発表までにさらなる改良が加えられるかもしれません。
価格も気になるところです。これだけの高スペックカメラシステムを搭載すると、価格もそれなりに高くなるはずです。中国市場では激しい価格競争が続いていますが、グローバル市場での価格設定がどうなるか注目です。
個人的には、OPPOのカメラへのこだわりは評価したいです。特に望遠性能の強化は、多くのユーザーにとって実用的な進化だと思います。ただ、「革命」というほどの変化があるかは、実機のレビューを待つ必要があるでしょう。
Find X9 Proの正式発表時期はまだ明らかになっていませんが、おそらく2025年第4四半期か2026年初頭になると予想されます。サンプル写真の公開が始まったということは、開発は最終段階に入っているのでしょう。
スマートフォンカメラの進化は、もはや単純なスペック競争を超えて、いかに独自性を出すかという段階に入っています。OPPOがFind X9 Proでどんな「革命」を見せてくれるのか、期待して待ちたいと思います。