ソフトバンクは、同社が提供するオンライン専用ブランド「LINEMO」(ライ ンモ)において、ユーザーのニーズに柔軟に対応する新料金プラン「LINEMOベストプラン」と「LINEMOベストプランV」を発表しました。提供開始は7月下旬以降を予定しています。
「LINEMOベストプラン」の特徴は、毎月のデータ使用量に応じて月額基本料が自動的に適用される点です。
いわゆる階段型のプランで、3GB以下の使用であれば月額990円、3GBを超え10GBまでなら月額2,090円となります。
一方、「LINEMOベストプランV」は、5分以内の国内通話無料がセットになったプランです。こちらも階段型で、20GB以下なら月額2,970円、20GBを超え30GBまでは月額3,960円に設定されています。
以前のプランを変わらず、より大容量を使いたいに人に配慮したプラン設計となっています。
ソフトバンクでは現在、「SoftBank」「Y!mobile」「LINEMO」の3つのブランドでサービスを展開中ですが、近年は低価格帯の「Y!mobile」と「LINEMO」から大容量プランの「SoftBank」へ移行するユーザーが増加傾向にあるとのこと。
ただし、これはブランド内での移動となるため、ソフトバンク全体としては他社への顧客流出を抑えられている状況だそうです。
新プランの「LINEMOベストプラン」は、月間データ使用量が3GBを超えるユーザーの増加に着目して設計されました。
データ使用量が超過するユーザーはプランに不満を抱きやすく、解約につながりやすいという背景があります。
特に、家族利用ではない個人ユーザー向けの3GB以上の低容量プランが手薄になっていたことから、階段型プランでこのニーズをカバーするのが狙いだと説明しています。
また、MM総研の調査によれば、スマホユーザー全体の3/4が10GB以下の使用量であることから、「LINEMOベストプラン」の階段型料金の境目も10GBに設定されたとのことです。
ソフトバンク専務執行役員の寺尾洋幸氏は、LINEMOの全体的な状況について「店頭のブランド(SoftBank、Y!mobile)と比べると、それほど伸びてはいない」と、苦戦気味であることを率直に認めています。一方で、楽天モバイルへの対抗策かと問われると「継続的に設備投資などをできる体制が重要」と述べ、健全な料金体系の重要性を強調しました。
新プランの提供に先立ち、6月14日からは現在提供中の「ミニプラン」を対象としたキャンペーンも実施される予定です。「LINEMOベストプラン発表記念キャンペーン」では、「ミニプラン」を10GBまで月額990円で利用できるようになり、10月1日からは自動的に「LINEMOベストプラン」に移行されるとのことです。
LINEMOにおけるLINEとの連携施策については、現時点では限定的であり、新料金プランではLINEスタンププレミアムの対象外となるなど、連携が後退する兆しも見られます。寺尾氏は今後「LYPプレミアム」とLINEMOの連携を進める方針を示しつつ、特典整理の一環としてLINEスタンププレミアムの対象外としたと説明しています。
ソフトバンクは、オンライン専用ブランド「LINEMO」の新料金プランにより、3GB前後のデータ利用ニーズに柔軟に対応するとともに、通話無料プランでより大容量のユーザーも取り込もうとしています。健全な料金体系を維持しつつ、ユーザーの多様なニーズに応えていく姿勢がうかがえます。今後のLINEMOの動向に注目が集まります。
ガジェットカフェ編集部
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