楽天グループ全体で3375億の赤字 モバイル事業が足を引っ張る
楽天グループは、2023年度の通期および第4四半期の決算を発表した日、注目すべき多くのポイントが明らかになりました。特に、楽天モバイルを含むモバイルセグメントにおいては、興味深い動きがありました。このセグメントの2023年度の売上収益は3645億5600万円に達し、これは前年度と比較して3.9%の増加を示しています。この成長は、特に契約回線数の増加や通信料収入の向上によるものであり、楽天モバイルのサービスが幅広い顧客層に受け入れられている証拠と言えるでしょう。
しかし、このセグメントは依然として損失を計上しており、2023年度は3375億2400万円の赤字となっています、これは前年度の赤字だった4792億5700万円から見ると、多少のな改善が見られる数字です。この赤字の縮小は、ネットワーク費用や販管費の削減努力によるものであり、楽天グループがコスト管理に注力していることが伺えます。さらに、KDDIとの新しいローミング契約が締結されたことにより、設備投資の必要性が減少し、これも損失縮小に寄与しているのでしょう。
楽天モバイルにとって、今後の大きな目標は年内の月次黒字化を実現することです。この目標達成には、引き続き顧客基盤の拡大とコスト削減が鍵となるでしょう。楽天グループ全体としても、このモバイルセグメントの健全な成長が、グループ全体の収益性向上に大きく貢献することが期待されています。楽天モバイルがこの野心的な目標に向けてどのような戦略を展開していくのか、引き続き市場からの注目が集まっています。
モバイルセグメントでは改善はみられる
楽天グループのモバイルセグメントは、2023年度に3,646億円の売上収益を記録し、前年比で3.9%の増収を達成しました。この増収は、コスト構造の見直しや契約者数の増加が主な理由です。その結果、Non-GAAP営業損失は前年比で1,417億円改善された3,375億円、Non-GAAP EBITDAは前年比で1,599億円改善された1,791億円の赤字となりました。
「楽天モバイル」では、新たに導入された「Rakuten最強プラン」によるデータ利用量の増加や「楽天モバイル法人プラン」の開始に伴う契約者数の増加により、売上収益が2,249億円(前年比17.7%増)に達し、Non-GAAP営業損失は前年比で1,368億円改善された3,225億円となりました。楽天モバイルは、2024年内の月次Non-GAAP EBITDAの黒字化を目指して各種施策を実行しています。
MNO(移動通信ネットワークオペレーター)の契約数は、2023年12月末時点で609万回線に到達し、特に法人プランでの契約が加速しています。
さらに、楽天グループは楽天シンフォニーを介してドイツの通信事業者1&1 Mobilfunkと協力し、Open RAN技術に基づく欧州初の完全仮想化5Gネットワークの構築を進め、1&1社がドイツ国内での携帯キャリアサービスを開始しました。
これらの取り組みは、楽天グループのモバイルセグメントにおける収益性の向上とグローバルな事業展開を加速させることに寄与するでしょう。
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