米Appleは10月30日、デスクトップコンピュータ「Mac mini」の新モデルを発表した。第4世代となるAppleシリコン「M4」および「M4 Pro」を搭載し、前モデルから性能を大幅に向上させている。発売は11月8日で、価格はM4モデルが94,800円から、M4 Proモデルが218,800円からとなる。
主要な仕様と性能向上
新型Mac miniのベースモデルとなるM4チップは、4つの高性能コアと6つの高効率コアを組み合わせた10コアCPUと、10コアGPUを搭載。第1世代のM1チップと比較して、CPU性能で最大1.8倍、GPU性能で最大2.2倍の向上を実現した。
上位モデルとなるM4 Proチップには、12コアCPU/16コアGPUまたは14コアCPU/20コアGPUの2種類が用意される。M4 Proモデルでは、前モデルのM3 Proと比較してメモリ帯域幅が75%増加しており、より高度な処理能力を必要とする作業にも対応できる仕様となっている。
筐体設計と環境配慮
筐体サイズは5×12.7×12.7cmとコンパクトながら、新しい排熱設計により性能を最大限に引き出すことに成功している。底面を通過する空気の流れを活用した冷却システムを採用し、高い処理性能と静音性を両立させた。
環境面での配慮も特筆すべき点である。製造工程において、アルミニウムの使用量を85%削減し、製品全体で50%以上の再生素材を使用。さらに、製造時には100%再生可能電力を使用するなど、環境負荷の低減に向けた取り組みを強化している。
接続インターフェースの拡充
新型Mac miniでは、初めて前面にUSB-Cポートを2基搭載。USB 3.0に対応しており、外部デバイスの接続が容易になった。背面には、M4モデルではThunderbolt 4ポートを3基、M4 ProモデルではThunderbolt 5対応ポートを3基装備している。
外部ディスプレイの接続においては、M4モデルで最大2台の6Kディスプレイと1台の5Kディスプレイ、M4 Proモデルでは最大3台の6Kディスプレイ(60Hz)をサポートする。無線接続では、Wi-Fi 6Eおよびluetooth 5.3に対応している。
メモリ構成の拡充
メモリ構成は、M4モデルでは16GBまたは24GBを標準とし、モデルに応じて最大32GBまで選択可能。M4 Proモデルは24GBを標準装備とし、必要に応じて48GBまたは64GBへの拡張が可能となっている。
AI機能への対応
新たに搭載されるAIサービス「Apple Intelligence」は、当初米国英語のみでの提供となる。作文支援ツール、進化したSiri音声入力システム、AIによる質問応答機能などが実装される予定だ。
販売について
予約受付は10月30日から開始され、発売は11月8日を予定している。価格は以下の通り。
- M4モデル:94,800円~
- M4 Proモデル:218,800円~
今後の展開
Appleは31日(日本時間)にも新たな発表を予定しており、おそらくはMac Bookであると思われるが、年末商戦に向けた製品戦略の全容が明らかになるものと見られる。新型Mac miniは、同社のデスクトップコンピュータ戦略における重要な位置づけとなることが予想される。
AI機能の統合や環境配慮など、今回の更新は単なる性能向上にとどまらない意義を持つ。特に、コンパクトな筐体で実現した高い処理性能は、デスクトップコンピュータの新たな可能性を示すものとして注目される。
(ガジェットカフェ編集部)
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