先日Appleから発表されたばかりの新型iPad Air（M3）のベンチマークスコアが早くも公開されました。発売前にして、すでにその実力の一端が明らかになっています。結論から言えば、予想通りの性能向上が確認できました。詳細を見ていきましょう。
M3チップ搭載iPad Airのベンチマーク結果
Geekbench 6で測定された新型iPad Air（M3）のベンチマークスコアが公開されています。現時点で3件のスコアが報告されており、マルチコアCPUスコアの平均値は「11,605」を記録。前世代のM2チップ搭載iPad Airの平均マルチコアスコア「9,817」と比較すると、約18％のパフォーマンス向上が確認できます。
この数値は、すでに発売されているM3チップ搭載Macが示した性能向上率（M2比で約20％向上）とほぼ一致しており、妥当な結果と言えるでしょう。少ないサンプル数ながら、iPad向けM3チップも期待通りの性能を発揮していることがわかります。
他のiPadモデルとの性能比較
iPhoneやiPadの各モデルのGeekbenchスコアは「iOS Benchmarks」でまとめて確認することができます。新型iPad Air（M3）は、M2搭載モデルと比較して明確な性能向上が見られますが、最上位モデルのiPad Pro（M4）とはまだ差があります。
一方で、同時に発表された新型iPad（第11世代）のA16 Bionicチップと比較すると、かなりの性能差があるため、よりパワーを必要とするユーザーにとってはiPad Airの選択肢は魅力的といえるでしょう。
発売日と価格情報
新型iPad Air（M3）は、新型iPad（A16）や新型MacBook Air（M4）と同じく、3月12日に発売予定です。価格は98,800円（税込）からとなっています。
すでに各家電量販店のオンラインショップ（ビックカメラ、ソフマップ、エディオン、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、ケーズデンキ、ノジマ）やAmazonでの予約が始まっています。また、各携帯キャリア（ドコモ、ソフトバンク、au）のオンラインショップでもセルラーモデルの取り扱いが開始されています。
iPad Air（M3）の位置づけとアップグレード検討ポイント
iPad Air（M3）は、Appleタブレットのミドルクラスに位置するモデルで、今回初めて13インチサイズが追加されました。これにより、大画面タブレットの選択肢がiPad Proだけでなく、よりリーズナブルなiPad Airでも可能になりました。
最新のM3チップを搭載していることで、今後登場予定のApple Intelligence（AI機能）にもしっかり対応。長期間にわたって最新機能を利用できるでしょう。
ただし、Apple IntelligenceはM1以降のチップでサポートされる予定のため、すでにM2搭載のiPad Airを持っているユーザーにとっては、単純な性能向上だけを理由に買い替える必要性は低いかもしれません。買い替えを検討すべきなのは、主にM1より前のチップを搭載したiPadユーザーといえるでしょう。
性能だけで選ぶべきか？
ベンチマークスコアは単なる数値に過ぎず、実際の使用感を完全に表すものではありません。しかし、約18％の性能向上は、複雑な画像編集や動画処理、高度なマルチタスクを行うユーザーにとっては、体感できる差になるでしょう。
一般的な用途（ウェブブラウジング、動画視聴、SNS、メール、基本的な文書作成など）であれば、前世代のM2モデルでも十分快適に使用できます。むしろ、新しく追加された13インチサイズや、カラーバリエーションの変更など、性能以外の要素で選ぶ方が良いかもしれません。
なお、詳細なベンチマーク結果については、実機レビューでより詳しく検証される予定です。発売後のレビュー情報もチェックしておくと良いでしょう。
【執筆：ガジェットカフェ編集部】
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