Apple製品のリーク情報で知られるWylsacom氏が、未発売の「iPad Pro(M5)13インチ」の実機を入手して動画を公開しました。同氏は昨年も未発売のMacBook Proを手に入れた実績があるので、情報の信頼性は高いと見ていいでしょう。
公開された画像を見ると、外箱も本体デザインもM4モデルとほぼ変わりません。タンデムOLEDディスプレイも引き続き採用されている可能性が高く、見た目の変化はなさそうです。デザインより内部性能の向上に重点を置いたアップデートということですね。
気になるベンチマーク結果ですが、全項目で性能が上がっています。AnTuTu Benchmarkでは約8.3%向上の3,137,936点、Geekbench 6のCPUシングルコアは約10.3%向上の4,133点、マルチコアは約15.9%向上の15,437点でした。
特に注目なのがGPU性能で、Geekbench 6では74,568点と、M4の55,702点から約33.9%も向上しています。CPU性能は順当に10〜16%程度の伸びですが、GPU性能が34%近く上がっているのは大きいです。動画編集や3Dモデリング、グラフィック処理といったクリエイティブ作業では明確な差が出るはずです。
記事では現行のiPad Pro(M4)があまり売れていないと指摘されています。高価格帯で需要が少なかったのか、一般ユーザーにはオーバースペックだったのか、それともiPadOSの機能制限が足を引っ張ったのか、理由はいろいろ考えられます。
M5モデルも外観がM4と変わらないため、視覚的な新鮮さがなく、性能向上も日常使いでは体感しにくいかもしれません。高価格帯での競争力や、iPad Airなどの下位モデルとの差別化も課題になりそうです。
発売時期は遅くとも2025年内、おそらく10〜11月あたりと予想されます。価格はM4と同じくらいか少し上がる程度でしょうが、性能向上分をどう反映させるかは気になるところです。
GPU性能の大幅アップは、動画編集者やグラフィックデザイナー、ゲーム開発者といったプロユーザーにとっては実用的なメリットになります。ただ、ハードの性能を活かすにはiPadOSの進化も必要です。プロ向けアプリの最適化、マルチタスク機能の強化、ファイル管理の改善、外部ディスプレイ対応の向上など、ソフト面での進化も求められます。
iPad Pro(M5)はベンチマーク結果から見て順当に性能が上がっています。特にGPUが34%向上しているのはクリエイティブ作業で大きな武器になるでしょう。ただ、外観が変わらず、M4が売れなかったという前例がある中で、どれだけ注目を集められるかは微妙なところです。性能向上が実際の使用でどれだけ実感できるか、Appleがどんなマーケティングを仕掛けるかが成功の鍵になりそうです。
プロフェッショナルユーザーにとっては確実に魅力的なアップグレードですが、一般ユーザーにとってはちょっと判断が難しいかもしれません。正式発表で詳細が明らかになれば、もっとはっきりするでしょう。
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