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楽天モバイルが9月30日、無制限プランの料金を据え置く方針を正式に発表しました。都内で開かれた報道向けの説明会で三木谷浩史会長が明言したもので、大手キャリアが軒並み値上げに踏み切る中、あえて価格を維持することで契約数を増やしていく戦略です。
三木谷会長は「円安や人手不足で通信費が上がっているのは残念だが、楽天は低価格・無制限を続けていく」と語りました。業界全体がコスト高に苦しむ中でも、価格の安さで勝負していく姿勢をはっきり示した形です。
では、なぜ据え置きが可能なのか。楽天モバイルはソフトウェアベースの通信ネットワークやAI活用による運用効率化、電力消費の削減、通信機器の調達コスト削減など、技術面での工夫でコストを抑えているそうです。従来のハードウェア中心のインフラから、ソフトウェアで柔軟に制御するネットワークに転換することで、設備投資を大幅に減らせているといいます。AIはネットワーク監視やトラフィック管理、障害予測などに使われていて、人的コストと運用コストの両方を削減しているとのことです。
大手キャリアが実質的な値上げを進める中、楽天モバイルの据え置き戦略は価格を気にするユーザーにとって魅力的です。この価格差が、契約者の流れを変える可能性もありそうです。
さらに楽天モバイルは、10月1日からU-NEXTとの新プランもスタートさせます。通常料金は月4,378円ですが、2026年1月末までは特別価格の3,278円で利用できます。通信とエンタメを組み合わせた新しい価値を提供することで、単なる価格競争から一歩抜け出そうという狙いもあるようです。
この据え置き宣言は市場にも影響を与えそうです。価格競争が再び激しくなる可能性がありますし、価格重視のユーザーが楽天に流れるかもしれません。各社がエンタメ連携を強化する動きも加速するかもしれませんね。
ユーザーにとっては、通信費が予測しやすくなり、データ無制限で安心して使えて、エンタメの選択肢も増えるというメリットがあります。ただ、価格を据え置きながら通信品質を維持・向上させたり、カバレッジエリアを広げたり、サポート体制を強化したりするのは簡単なことではありません。収益性の確保も課題です。
楽天モバイルの料金据え置きは、通信業界にとって大きな意味を持つ発表です。ソフトウェアとAIでコストを削減するやり方は、今後の通信業界のモデルになるかもしれません。U-NEXTとの連携も、通信サービスの新しい形として注目されます。
価格維持と品質向上の両立は難しい挑戦ですが、楽天モバイルの今後の動きが業界全体に影響を与える可能性は十分にあります。この先どうなるか、引き続き見守っていきたいところです。
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