突如として登場した中国のAIスタートアップ「DeepSeek」の大規模言語モデル「DeepSeek-R1」が、業界に激震を走らせています。OpenAIの「o1」に匹敵する性能を謳い、しかも無料でダウンロード可能という破格の条件で提供されているのです。

なぜ業界が騒然としているのか
最大の驚きは、その「オープンさ」。OpenAIやAnthropicが自社モデルを囲い込む中、DeepSeekは基本モデルを無料公開。さらに、個人のPCでも動く軽量版まで提供しているのです。
Web検索機能も備えたチャットUIは無料で提供され、APIの利用料も破格。GPT-4oの5分の1、o1の実に27分の1という価格設定です。App Store無料アプリランキングで一時首位を獲得するなど、その注目度は計り知れません。
謎に包まれた開発コスト
さらに衝撃的なのが、開発コストの噂。OpenAIのGPT-4が百数十億円、AmazonがAnthropicに1.2兆円を投資する中、DeepSeekは約8.5億円で開発したとされています。
ただし、この数字には疑問の声も。米CNBCの報道によると、NVIDIA H100を5万台確保している可能性があり、これだけで2,500億円規模の投資が必要になります。「8.5億円」という数字は、GPUコストを除いた可能性も。

制限事項も存在
もちろん、課題もあります。中国発のサービスだけに、「天安門事件」「習近平国家主席」「尖閣諸島問題」など、特定の政治的トピックへの回答は制限されているようです。
業界への影響は必至
すでに日本でも、サイバーエージェントがDeepSeek R1ベースのモデルを発表するなど、波紋が広がっています。米中のAI開発競争にも影響を与える可能性があり、今後の展開が注目されます。
単なる新参プレイヤーなのか、それとも業界構造を変えるゲームチェンジャーとなるのか。DeepSeekの今後の動向から、目が離せなさそうです。
※記載の情報は報道時点のものです。 ※一部の情報は未確認の噂を含みます。
ガジェットカフェ編集部
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